筆者が、本ブログの別記事で、「ミライノ カード GOLD(JCB)」と「セゾンゴールド・アメリカンエキスプレス・カード」を、付帯する海外旅行保険が自動付帯で補償内容も優れていることからおすすめのクレジットカードとしていました。
しかし、今年に入り、この二つの付帯保険が、相次いで、自動付帯から利用付帯に変更する通知が来ました。
他にも、アメックス プロパーカードの一部のカードの海外旅行保険が自動付帯から利用付帯へと変更になりました。
コロナ禍のため海外旅行に行けず、クレジットカードに付帯している海外旅行保険がどんなに優れていても、ユーザー獲得の動機とならない事態となっているのかもしれません。
筆者は、コロナ禍が収束する来年には海外旅行を計画しており、クレジットカードの付帯保険で海外旅行保険を賄う事ができるか、再度検討してみました。
海外旅行には「海外旅行保険」が必須である!
筆者は、約30年間にわたりアジア・アフリカなどの海外駐在業務を経験したことから、海外旅行には、万が一のためにも十分な補償が受けられる保険を準備する事が必須だと思っています。
最近では海外での医療費が高いことはかなり周知されているようです。特にアメリカやハワイの医療費が高いことは、各保険会社のサイトで調べるとよくわかります。
比較的安いと言われるアジア圏でも、高度な医療技術と設備を利用でき、かつ有能な医師がいる病院は各国とも首都圏に集中しています。そのため、地方都市や離島観光の際に事故や事件が発生した場合は、首都圏の病院までの搬送費が高いことになります。
もしアフリカの旅行中に大怪我をしたならば、現地の病院ではなくヨーロッパの近隣の病院に移送することにもなり得ます。ヨーロッパも比較的医療費が高い部類に入ります、そうなると高い医療費に加え、相当高額の搬送費が請求されます。
海外旅行にゆかれる際には、ぜひ、保険会社のサイトで必ず医療情報を入手して、十分な海外旅行保険を準備して行かれる事をお勧めいたします。
保険会社のサイトにゆくと、海外旅行中の事故や怪我あるいは疾病で、高額な医療費や搬送費がかかった事例が数多く載っています。
それらを参考にしながら、訪問先や活動内容に応じて事前に補償額の目安を設定して、保険会社の旅行保険商品を申し込むか、クレジットカードの付帯保険で済ますことができるかを検討する必要があります。
比較サイトの利用もオススメです
海外旅行保険を扱う保険会社を比較するサイトもあります。
例えば、比較サイトの「i保険」様のサイトでは、主要11社の保険商品へ簡単にアクセスが可能で、補償額や」各保険会社のおすすめの保険商品を見比べることができます。
そこで事前の下調べをしてから、気に入った保険会社を選び出すのも良いと思います。
海外旅行保険比較サイト「i保険」
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i保険 契約件数調べ(2020年8月~2021年1月)
海外旅行保険の補償額の目安と任意保険加入の勧め
任意の海外旅行保険はコスパが良い
任意の海外旅行保険はコスパが良い
クレジットカードの付帯保険は、あくまで付帯するサービスの一つですので、会費が保険にだけ活用されるわけではありません。そのため、年会費の割には保険金が低い場合も多くあります。
一方、保険会社の保険は、保険に特化した商品に対して対価を払うので、保険内容が充実しています。
例えば、上記の1番人気の保険会社「損保ジャパン」のサイトに掲載されている海外旅行保険商品の例では以下のようになっています。
3つのタイプにパッケージ化された保険商品を、インターネットで購入した場合の例が掲載されていますので参考のために表を添付します。店頭で加入する場合の支払い金額は異なりますのでご注意ください。
補償内容の比較例
補償内容 | 保険料抑えたいプラン | 保険料と補償 バランスプラン | 補償充実 させたいプラン |
傷害死亡・後遺障害 | 1,000万円 | 2,000万円 | 3,000万円 |
治療費用 | 1,000万円 | 2,000万円 | 2,000万円 |
疾病死亡 | 1,000万円 | 2,000万円 | 3,000万円 |
賠償責任 | 1億円 | 1億円 | 1億円 |
携行品損害 | 30万円 | 30万円 | 50万円 |
救援者費用 | 1,000万円 | 2,000万円 | 2,000万円 |
航空機寄託手荷物 遅延等費用 | 10万円 | 10万円 | 10万円 |
保険料例
保険料抑えたいプラン | 保険料と補償 バランスプラン | 補償充実 させたいプラン | |
ハワイ7日間の場合 | 2,870円 | 3,200円 | 3,940円 |
ハワイは比較的治療費が高額な地域ですので、この金額は任意保険を考える場合の参考になります。
これらの金額でこの補償が得られるならかなり充実した保険となります。
年に1回の1週間程度の海外旅行ならば、いずれかの保険商品を買うことが安価に保険をかけることになります。
クレジットカードの付帯保険でこれだけの補償を得ようと思うと年会費がかなりの金額になりそうです。
もし、既に海外旅行保険が付帯しているクレジットカードを複数枚所有している場合には、同額程度の補償額を追加の支出をせずに済ますことができるかもしれないというのが、クレジットカードの付帯保険のメリットです。
補償額の目安は治療費1,000万円以上?
最新の保険金額の支払い情報などは保険会社が一番持っているので、旅行地に応じた最適な補償の目安額は保険会社に聞くのが適切であると思います。
本ブログでは、死亡時の補償額ではなく、生きて帰宅するコストを「治療費」の項目で判断しています。「治療費」の補償額が高額であればあるほど優れた保険と考えています。
上記の例で治療費が1,000万円の保険は、「保険料を節約した場合の補償額」となっています。保険会社が考える最低の補償額と言えます。
この例に従って考えると、できれば2,000万円の補償を検討した方が良いという事だと思います。
保険の必要性や補償額は確率論で考えると、事故発生率の確率は低いから気にしないという考え方もあると思いますが、万が一の事故が海外で起きた場合の請求額は、数倍から数十倍ほど高額になります。請求書が発行されてしまうと逃げる事はできません。債務が完済するまで出国できない事態になる可能性もあります。
救急車や警察や消防が無料で駆けつけるような日本の感覚でいたら、個人が持ち出す金銭の補償額も少なくて済みそうですが、欧米以外の国々では何から何まで金次第だと思ったら良いでしょう。実情を知るほど驚きと怒りの連続になってしまいます。救急車や警察や消防が無料で良い仕事をすると思わないでください。それ相応のコストがかかります。
もし手持ち資金がなくて支払いに困窮する事態に直面したら、悲惨としか言いようのない事態になります。
そもそも、海外の特に高度な医療施設がある私立病院の場合で入院加療するにはかなりの医療費がかかります。そんな病院では支払い保証がない外国の患者を入院させることはしないと思います。海外の私立病院ではクレジットカード(できればプラチナクラス)の支払い限度額か、保険会社の支払い保証の範囲で加療するのは普通だと思っていた方が良いと思います。
本当に海外での入院加療はカネ次第です。
併せて、傷病者の帰国手続きや帰国便の手配から現地で事故処理まで完璧にできる裏方業務に精通した現地保険会社と提携している日本の保険会社の保険であれば万全です。決して個人で解決できると思わないでください。
万が一の事故、そんな中でも救助され治療を受け、生きて帰国するためには、保険の「補償額」とクレジットカードの「利用限度額」という名の資金は充分なほどが良いと思います。これが30年近い海外駐在で得た実感です。
「疾病死亡」リスクの判断も必要
また、重要な注意点として「疾病死亡」の補償は、クレジットカードの付帯保険には付帯されていないので、「疾病死亡」のリスクを心配されるならば、ご自分のクレジットカードの保険内容を調べておいた方が良いと思います。
持病がある方は、「疾病死亡」の補償があると、本人も家族も安心ですので、その場合には、保険会社の任意海外旅行保険の申し込みをすべきだと思っています。そのリスクが高ければ、海外旅行にゆかないことも選択肢になってきます。
筆者は60代後半で健康ですが、次第に「疾病死亡」の可能性を排除できない年代になってきたと思っています。海外旅行にゆくときには、子供たちに心配と迷惑をかえないように、「疾病死亡」も含めて保険を備えておくのがベストだと思っています。
そのため、
・クレジットカードの付帯保険だけで済ませることなく、「任意保険」で補強するか、
・「任意保険」をメインにし、クレジットカードの付帯保険で補償を積みますか、
どちらが、万が一の場合に優れているか、また、コスパが良いかなどを検討しています。
クレジットカードの付帯保険の場合は、治療費が1,000万円の補償額は、プラチナカードクラスのクレジットカード、例えば、「アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カード(税込年会費143,000円)」や、「ダイナースクラブプレミアムカード(税込年会費143,000円)」に付帯する保険としては最高額になっているので、治療費に2〜3千万円程度かけたいと言う場合には、保険会社の旅行保険商品を申し込むか、他の保険との合算制度の活用を考える必要があります。
何も悩まず充実した保険を得たい場合には、保険会社の任意保険商品に申し込むのがベストだと思います。
プラチナカードの年会費を考えると、海外旅行の付帯保険のためだけに、これらのプラチナカードを入手するというのはコスパが悪いですが、既にお持ちの場合は合算制度を活用するには最強のカードになります。
もちろん、これから海外旅行を何度でも行きたい方は、信用履歴を磨き、グレードの高いプラチナカードクラスを複数枚持つことをお勧めいたします。
保険の合算制度の活用
上記で、保険会社の海外旅行保険が安価であると記述しましたが、クレジットカードの付帯保険を活用して、できるだけ支出を抑えたい場合には合算制度を利用する手があります。
クレジットカードの付帯保険のみならず、任意保険との合算も可能なので、最適な保険の組み合わせが、安心な海外旅行につながると思います。
合算可能な保険の種類
合算の対象となるのは次の3種類の保険です。
個人向けクレジットカードに付帯する保険
+
法人向けクレジットカードに付帯する保険
+
任意の海外旅行保険
したがって、自分のクレジットカードの補償額に不足があれば、保険会社の保険(任意海外旅行保険)で不足分を補う形で合算できます。
任意の海外旅行保険をメインにして、不足分をクレジットカードの付帯保険で増額する手もあります。
個人向けと法人向けのクレジットカードの両方をお持ちの場合も合算できますので、補償額を充実させたい場合には有効に活用できます。
なお、付帯サービスの変化が大きい時代ですので、詳しい条件等は、お持ちのカードの保険会社にご相談してください。
合算可能な保険の項目
覚えておきたい重要な嬉しい点は、個人向けクレジットカードのみしか保有していない場合でも、「障害死亡・後遺障害」以外の保険項目は合算が可能であると言うことです。
つまり、クレジットカードの付帯保険の多くの項目が合算して増やせることになります。
複数枚の個人向けクレジットカード、とりわけ高額な年会費を払っているグレードの高いカードを所有ししている場合には、追加の支出をせずクレジットカードの付帯保険だけで海外旅行保険が賄える可能性もあります。
特に「アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カード(税込年会費143,000円)」や、「ダイナースクラブプレミアムカード(税込年会費143,000円)」をお持ちであるならば、2倍の補償額の2,000万円になります。
このように、「障害死亡・後遺障害」以外の保険は合算できる制度がありますので、有効に活用するのも手です。
注意点ー合算できない保険の項目
ただし重要な注意点があります。それは、個人向けクレジットカードのみしか保有していない場合には、カード付帯の「障害死亡・後遺障害」保険は合算されないと言うことです。上限額は所持しているクレジットカードに付帯している最高額が上限となります。
クレジットカードの付帯保険を中心にした「治療補償」の考え方
保険の積み上げは「治療補償額」を2,000万程度にできればベストに近い
筆者は、既に記述してあるとおり、複数枚のカードの「治療費」の補償額を合算して1,000万円以上になるように積み上げをしています。
空路での緊急搬送が必要になるような旅行先の場合には、2,000万円程度まで積み上げられると、より望ましいと考えています。
筆者は、夫婦二人で旅行することを前提に考えていますので、治療補償額は夫婦同額で1,000万円以上を付帯保険で積み上げています。
- そのため、本会員と家族会員が同額の補償額の場合は、妻を家族会員にしています。
- 家族会員が本会員より低い場合は、夫婦二人がそれぞれ本会員になるようにしています。
- 家族特約が付帯しているカードの場合は、夫婦二人が本会員になることで、お互いに、家族特約分を加算できるので増額が可能です。(年会費が高額でなければ)
本記事では、夫婦二人で旅行する場合の付帯保険を検討していますので、家族特約は配偶者が対象の場合のみ検討しています。
家族特約の中には、子供を対象になっているが、配偶者が対象外の家族特約もあります。その場合には配偶者を家族会員にしています。
親や18歳以下の子供(非カード会員)を連れて旅行にゆく場合には、広い範囲の家族を対象とする家族特約が必須になりますが、本記事では、そのような非カード会員も含めた家族特約の有無を検討条件に入れていませんのでご承知願います。
キャッシュレスがベスト
キャッシュレス診療では支払いが不要
キャッシュレス診療とは、保険会社が病院に支払い保証をするため、被保険者による現地での支払いが発生しない診療方式です。
保険が必要となる事故や事件が発生し、治療や入院に多額の現金が必要と言われても、何百万円もの多額の現金を持参して海外旅行するわけはないので、キャッシュレス診療ができることが望ましいと考えています。
キャッシュレス対応病院には直接行けない
キャッシュレス診療を希望する場合は、疾病や事故の発生に伴って事前にカード提携の保険会社に相談し、指示に従う必要があります。
保険会社は提携病院に連絡を入れ治療の可否なども含めて、支払い条件などの承認を取り付けるなど、尽力してくださいます。
従って、万が一の際には一刻も争う事態ではありますが、キャッシュレス診療に対応している病院は大病院で医療技術が高いと思われるので、キャッシュレス対応の病院を紹介していただいた方が、診療技術の面からも良いと思います。
キャッシュレス対応の不便な点
しかし、キャッシュレス対応の病院は首都圏にあることが多いので、地方に旅行に行った際にはキャッシュレス対応ができない病院になる可能性もあります。
また、日本のカード会社や保険会社が、正月などの休業日の場合には、事故や病気が起きても相談できないので入院や加療が遅れてしまいます。
旅行にゆかれる前に、旅行期間中に休業日があるのか、24時間365日対応なのか、などを調べておくことも必要です。病気などの発症の兆しがある場合には、できるだけ先々に保険会社に相談しておくと良いかと思います。
任意保険はキャッシュレス対応
任意で申し込む保険会社の「旅行保険」は基本的にキャッシュレス対応なので、保険会社の保険を、クレジットカードの合算目的で利用することも可能ですので、むしろ、メインな保険として利用することも視野に入れた方が良い場合もあります。
クレジットカードの利用限度額も積み上げておく
カード払いの病院を見つける
旅先が地方の場合には、キャッシュレス対応でない病院に一次搬送される場合もあります。また、自分で病院を決めた場合には、カード会社の提携保険会社の立替払い保証がないので、自分で支払う必要があります。
その場合には、クレジットカードで支払うか現金で支払うかになりますが、現地通貨での支払いを求められますので、可能な限り、滞在先のホテルなどと相談し、クレジットカードで支払える病院を紹介してもらうことです。
高額な請求でも完済する
クレジットカードで支払いができる場合でも、全額を決済するとなると、かなりの高額になります。
海外では病院の支払いは、退院時に支払うのではなく、事前に支払いを求められるか、第三者の支払い保証が必要になります。病院の支払いが完済しなければ、完済するまで出国差し止めになることもありえるので、“万が一”の事態を想定した支払いも念頭に入れておく必要があります。
利用限度額を積み上げる
そのため、自分の所持しているクレジットカードの利用限度額を計算して、できるだけ1千万円相当の利用限度額になるように複数枚のカードを持参すると良いと思います。
1千万円相当の支払いができれば、入院加療することになっても当座は乗り切れると思います。
しかし、今度は複数枚のカードの安全管理に気苦労しますので、事情が許せば限度額の大きいプラチナカードを持参できるようにするのがベターだと思います。
海外旅行が好きで何度もゆきたい方は、戦略的にプラチナクラスのクレジットカードを2〜3枚所持していくと良いと思います。
さらに、利用限度額を増やせるカード、あるいは、決済金額を増やしながらクレジットカードの支払い実績を積み重ねて、高い信用力をつけてゆくこともぜひ念頭において、戦略的にクレジットカードを発行活用することにした方が良いと思います。
緊急時はコストが跳ね上がる
海外旅行で特に、注意していただきたいのは、海外の都市部の観光だけではなく、旅行先がいわゆる、途上国と言われる地域の地方で(世界遺産などは結構地方にあります)、万が一、緊急搬送が必要な事態が起きた場合です。警察も医師も、善意の住民も含めて、手助けをしてくれる方がいます。病院を紹介したり、救急車代わりの車を申し出たり、ありがたい事ではありますが、日本人とわかれば必ず謝礼を要求されると思った方が良いです。
そんな地方で、医療費も搬送費も、正規料金とか基準料金とか、で請求されると思わないでいただきたい。すべては“時価”です。相手を見てどの程度なら払えそうかと値踏みをしてかなり高額な請求されることがあるということを念頭においていた方が良いと思います。
救急車は無料ではありません。緊急搬送に個人の車を借り上げた場合には“ボッタクリ”に合う可能性もあるということも知っておくと良いと思います。もちろん善意の申し出もないわけではありませんが念のためにです。
そのため、ある程度の現地通貨の現金が必要になります。
クレジットカードの支払いができない場合はキャッシングが必要
旅先が遠隔地等の場合には、最寄りの病院に搬送されるので、小さな病院の場合もあります。クレジットカードで支払えるかどうかもわかりません。もし、クレジットカードでの支払いができない場合には、滞在先のホテルに相談して、クレジットカードで支払いができる病院を紹介してもらうことも必要になります。
どの病院でも現金のみしか受け取れない場合には、現地通貨の現金を受け取るサービス、いわゆる「キャッシングサービス」を付帯しておくことが必要です。そのために、キャッシング用のカードも持参してゆく必要があります。
キャッシング用のカードとして
・セディナカード
・ACアコムカード
現在はどこにでも旅行できるようになりました。万が一の事故や事件の発生に伴ってリスクも増大しています。医療施設にお世話になる可能性も増していると考え、旅先の病院などの医療情報を収集してゆくことをお勧めいたします。
そんなリスクに多少なりとも対策を講じるためにも、クレジットカードの付帯保険だけではなく、任意保険の旅行保険に申し込み、両方の手段を確保しておくのも一つの手であると思っています。
利用付帯になったカードを保有する価値があるか?
筆者が、本ブログの別記事で、おすすめした二つのクレジットカード
「ミライノ カード GOLD(JCB)」と
「セゾンゴールド・アメリカンエキスプレス・カード」
が自動付帯から利用付帯に変更になっても、保有する価値があるか、利用付帯の条件を満たすことの容易さなどを検討してみました。
筆者は、
- 自動付帯で充実した補償額の保険が付帯する
- 配偶者用の家族特約も自動付帯されている
- キャッシュレス診療が受けられる
ならば、夫婦でそれぞれ有料の本会員になっています。そして、お互いに家族特約を適用させることで、補償額の上積みをしています。
今般、付帯条件が利用付帯に変更になっても、付帯条件を無理なく満たせられるならば、これらの充実した保険が付帯することになるので、引き続きこれらのカードを保有する価値があるものと考えています。
ミライノカード Gold(JCB)が利用付帯に変更
「ミライノ カード GOLD(JCB)」は年会費が3,300円(税込)という格安のカードです。
補償内容 | 本会員補償額 | 家族特約 |
死亡・後遺障害 | 5,000万円 | 1,000万円 |
傷害治療 | 500万円 | 250万円 |
疾病治療 | 500万円 | 250万円 |
賠償責任 | 5,000万円 | 2,500万円 |
携行品損害 | 50万円 | 25万円 |
救護者費用 | 300万円 | 150万円 |
しかし、本会員への傷害・疾病補償はなんと500万とゴールドカードの中では最上級です。
一部のプラチナカードよりも充実しているのが魅力です。
家族特約の補償は半額となりますが自動で付帯します。
家族特約分の補償額は本会員の半分なので、不足だとおもわれる場合には、配偶者も本会員にすれば、夫婦それぞれが本会員になることで、互いに家族特約が自動付帯でつくことになります。すると500万円に250万円の家族特約分を加算でき合計で750万円の補償額とすることができるのです。
年会費が3,000円のカードとしてはダントツのコスパです。コスパを追求する年金受給世代の夫婦には絶対のおすすめカードと言えます。この年会費ならば、夫婦二人が本会員になっても負担が少なく、保有し続けられます。
しかも本人も家族もキャッシュレスで治療を受けられます。
しかし、このカードが利用付帯に変更になってしまいました。このカードの利用付帯の条件を満たす事が容易にできれば、引き続き保有すべきカードと考えています。
2021年2月1日から 利用付帯に変更
適用条件については、
海外旅行傷害保険の適用条件
以下のいずれかを事前にミライノ カード GOLD(JCB)で支払っていることが条件となります。
下記1~3のいずれかを満たした場合、補償適用となります。1、2および3は重複して適用されません。
- 日本出国前に航空機、電車、船舶、タクシー、バスといった公共交通乗用具※1の利用代金を当該カードでクレジット決済した※3場合
- 日本出国前に宿泊を伴う募集型企画旅行※2の旅行代金を当該カードでクレジット決済した※3場合
- 日本出国後に公共交通乗用具※1の利用代金をはじめて当該カードでクレジット決済した※3場合
この条件ならば、出発空港までのバス代や新幹線代、あるいは国内線の航空運賃を払えば条件を満たすことになるし、航空運賃を支払っても条件を満たすことになります。
条件のクリアは問題なくできそうです。
これで、「ミライノ カード GOLD(JCB)」は夫婦で保有することに決定しました。
セゾンゴールド・アメリカンエキスプレス・カードも利用付帯に
「セゾンゴールド・アメリカンエキスプレス・カード」が2021年7月1日から利用付帯に変更するとの通知が文書でも届きました。
プロパーの「アメリカンエキスプレスゴールド」も利用付帯に変更する事が決定しており、セゾンアメックスも同様になったと思えばやむを得ないのかもしれません。
補償内容 | 本会員補償額 | 家族特約 |
死亡・後遺障害 | 5,000万円 | 1,000万円 |
傷害治療 | 300万円 | 300万円 |
疾病治療 | 300万円 | 300万円 |
賠償責任 | 3,000万円 | 3,000万円 |
携行品損害 | 30万円 | 30万円 |
救護者費用 | 200万円 | 200万円 |
本カードは、ゴールドカードの中ではトップクラスの補償額で、死亡・後遺障害保険以外は本会員も家族特約対象者も同額なのです。
しかも、海外旅行で万が一の時に役立つような様々な保険が数多く付帯しています。
このカードの優れた点は、夫婦で個別に本会員になると、家族特約が相互に適用され、二倍の補償額、すなわち600万円となることです。これはまさに夫婦の海外旅行にはぴったりです。
ご夫婦で海外旅行を目指す方にとっては断然のオススメカードです。
しかし、年会費が1万円というのは、旅行保険目的だけで毎年保有し続けるには負担感があります。
保険の追加目的だけで発行するとなると、“お得”に発行できる方法があればもっと嬉しいものです。
そこで筆者は、セゾンカードの「年会費永年無料キャンペーン」を狙っています。
その詳細は別記事で書いていますが、昨年は残念ながら「年会費永年無料キャンペーン」がなかったので、筆者の妻はまだ成功しておりません。
適用条件
「セゾンゴールド・アメリカンエキスプレス・カード」の付帯保険の公式サイトに詳しく条件等は掲載されています。
変更条件は、下記のとおりです。
海外旅行傷害保険適用条件(2021年7月1日(木)以降出発)
- ①日本出国前に、海外旅行を目的として利用した公共交通乗用具※1 またはパッケージ・ツアー(募集型企画旅行)※2 の料金を、保険付きセゾンカードで支払っていること。
または、 - ②日本出国後に、海外旅行を目的として利用した公共交通乗用具※1の料金を保険付きセゾンカードで支払っていること。
注:この場合は、カードで支払った時から保険が適用されます。 - ※1海外旅行傷害保険における公共交通乗用具とは、航空法、鉄道事業法、海外運送法に基づき、それぞれの事業を行う機関によって運行される航空機、電車、船舶等をいいます。(時刻表に基づき運行されている航空機・電車・船舶等を指し、タクシー・ハイヤー・レンタカー・社用車は除く)
- ※2パッケージ・ツアー(募集型企画旅行)とは、あらかじめ旅行の日程・交通手段・宿泊施設・旅行代金が旅行会社により決められており、参加者を募集する形態の旅行(平成16年12月16日国土交通省告示第1593号の標準旅行業約款に規定するもの)をいい、会社の慰安旅行や業務出張等あらかじめ参加者が決定している旅行は募集型企画旅行とはなりません。
保険適用の対象となるカード決済例 | |
■ パッケージツアー■ リムジンバス ※■ 電車 ※■ 飛行機 ※ | 出国前の決済で旅行中のトラブルを補償 ※印があるものは、出国後の決済でもお支払時点から補償対象 |
日本国内での出発空港までの乗車賃(国内航空券代とか、新幹線とか、バスとか)を決済すれば、利用付帯条件を満たすことになるので、難しくはないと思っています。
これで、「セゾンゴールド・アメリカンエキスプレス・カード」の保有も決定である。
追加カード・代替カードの選択
筆者は来年に海外旅行を予定していることもあり、前記の2枚のカードを保有し続けるとしても、自動付帯のカードも欲しいなーと思っています。
筆者の基準は前述の通り;
- 自動付帯のカード
- キャッシュレス対応(本会員・家族会員ともに)
- 傷害治療 300万円以上
- 疾病治療 300万円以上
- 年会費のコストを夫婦で二万円以内
プラチナカードがベストだがゴールドカードでも合算が可能
プラチナカード以上のグレードになると補償額が良い付帯保険が見つかるのと、所持するカードが少なくて済むので、年会費の維持が可能な方には、長期的な視点でプラチナカードの取得をお勧めいたします。
プラチナカードの選択は、別記事にしましたので、そちらをお読み頂ければ幸いです。
普段使いのカードはゴールドで充分という方や、年金生活者なので維持コストの安価なカードが良いという場合には、コスパの良いゴールカードを探すことになります。
年金だけが収入の筆者のような場合には、プラチナカードの会員になるには年収基準を下回るので、承認される可能性がかなり低いと考えています。
したがって、筆者は、ゴールドカードを複数枚所持して合算しています。
保険だけが目的でカードを作成すると死蔵させてしまい勿体無いので、普段使いのカードを探すことになります。
盗難・不正使用などの安全対策が優れているカードの方が普段使いに向いています。カード会社の資本はもとより、事業規模の大きく、会員数が多く、利益があり、安全対策に投資ができるようなカード会社のカードが安心だと考えています。そのため、比較的知名度が高く、実績のあるカードから選択してみました。
候補となった自動付帯のカード
各カードの公式㌻にアクセスし、上記の条件に合った下記の9枚(種類)のゴールドカードを追加の候補としました。
- ゴールドカードでは、本会員の治療費の上限が300万円程度のものが最も優れた部類の付帯保険になります。
- ここでは、年会費が11,000円以下のカードを候補して比較しました。
【年会費が10,000円で夫婦が会員となれるカード】
下記の5種類のカードは、夫婦のどちらかが本会員になり、配偶者を家族会員にすることで、本会員と同額の補償が受けられるので、夫婦二人分の保険が一人分の年会費で維持できます。
- アマゾンマスターカードゴールド
- 三井住友VISAゴールド
- MUFGゴールドステージ
- JCBゴールド
- dカードゴールド
いづれも、海外旅行保険狙いで保有するには優劣がつきかねるので、普段使いでも充分に活用できるので、それぞれの普段の利用の仕方で決めても良いと思います。
- 但し、「MUFGゴールドステージ」は、補償額が200万円なので、コスパが劣ります。
- 「アマゾンマスターカードゴールド」と「三井住友VISAゴールド」は年会費を半額程度まで割り引く方法があるので、その場合には、コスパが最強になります。
- しかし、家族特約には、配偶者が含めることができないので、必ず家族会員にする必要があります。
- 「JCBゴールドカード」は、スタンダードなカードです。コスパが劣りますが、プラチナカード狙いで保有する手もあります。
- 「dカードゴールド」はキャッシュレス診療に対応していませんので、現地での医療費の立替が必要になります。付帯保険狙いで保有するには活用しづらいカードですが、利用限度額を増やすカードとして利用する手があります。
カード名 | 年会費(円) | 年会費(円) | 治療費補償額 | 治療費補償額 | 治療費補償額 | キャッシュレス | キャッシュレス | キャッシュレス | |
本会員 | 家族会員 | 家族特約 | 本会員 | 家族会員 | 家族特約 | 本会員 | 家族会員 | 家族特約 | |
アマゾンマスターカードゴールド | 11,000 割引後年会費 4,400円 | 0 家族カード無料 | 有 但し19歳未満 | 300 | 300 | 200 | 可 | 可 | 可 |
三井住友VISAゴールドカード | 11,000 年会費 の割引方法あり | 0 家族カード1枚無料 | 有 但し19歳未満 | 300 | 300 | 200 | 可 | 可 | 可 |
MUFGゴールドステージカード | 11,000 | 0 家族カード1枚無料 | 有 | 200 | 200 | 200 | 可 | 可 | 可 |
JCBゴールドカード | 11,000 | 0 家族カード1枚無料 | 有 | 300 | 300 | 200 | 可 | 可 | ❌ |
Dカードゴールド | 11,000 | 0 家族カード1枚無料 | 有 | 300 | 300 | 50 | ❌ | ❌ | ❌ |
楽天プレミアムカード | 11,000 | 550 | 無 | 300 | 300 | 無 | 可 | 可 | 無 |
ミライノカードトラベラーズゴールド | 11,000 | 有 しかし、付帯保険は無し | 有 | 500 | 無 | 250 | 可 | 無 | ❌ |
セディナゴールドカードVISA | 6,600 | 1,100 | 有 | 300 | 300 | 200 | 可 | 可 | 可 |
エポスゴールドカード | 5,000 | 家族会員不可 | 無 | 300 | 無 | 無 | 可 | 無 | 無 |
【年会費が10,000円前後だが、チョット工夫が必要なカード】
- 「楽天プレミアムカード」は、家族特約がないので、配偶者を家族会員にしないと保険が付帯されない点が注意すべき点です。家族カードの発行に、年会費550円の追加料金が発生しますが、300万円の夫婦同額の補償が受けられます。
- 「ミライノカード トラベラーズゴールド」は、保険が付帯する家族会員制度ではないので、家族特約で対応することになります。本会員の補償額が500万円で秀逸なのですが、配偶者は半額の250万円になります。300万円ではないのが少し不満ですが、救援者費用300万、携行品損害50万、賠償責任5000万など充実した保険が付帯しているので、付帯保険全体で見ると妥当かなと思います。しかし、家族特約者が、キャッシュレス診療の対象外になっているのは大きな不満です。
- 「セディナゴールドカード」は、配偶者を家族会員にするには別途に家族カードを有料1,100円で発行しなければなりません。夫婦二人分の年会費として7,700円の年会費が発生しますが、本会員と家族会員は同額の300万円の保証が受けられます。この補償額は、他の夫婦二人分の年会費が11,000円のカードと同額なので、コスパが最も良い付帯保険と言えます。
- さらに、家族特約分が200万円となっているので、もし余裕があれば、夫婦二人でともに本会員となり、家族特約を加算して、一人500万円の補償額とすることもできます。その場合の年会費は夫婦二人で13,200円となります。
- 「エポスゴールドカード」は、家族会員制度がないので、夫婦二人とも本会員になる必要があります。その場合には年会費が夫婦二人分で10,000万円となりますが、それぞれが本会員として300万円の補償が受けられます。家族特約がないので加算分はありません。
まとめ コスパでおすすめのカード
所持枚数を減らすならプラチナカード
ゴールドカードに付帯する治療費の補償額はミライノカード を除くと300万円が相場のようです。
もし、ゴールドカードの付帯保険だけで治療費の補償額を1,000万円に積み増すには3枚ものカードを保有する必要があります。
ゴールドカードは一般カードと違って年会費という維持費がかかります。仮に年会費が11,000円のカードを3枚持つならば、1年間で33,000円の維持費がかかります。
それならば(他の記事で記述したように)、年会費が33,000円のプラチナカード1枚で、1千万円程度の補償額となるので、プラチナカード 1枚持ちの方が海外に行っても所持する枚数が少なく安全に管理できるし、万が一の場合の保険求償手続きも1社で済みます。
普段使いでの付帯特典も一層充実していると思うとプラチナカード 1枚に集約する方が利便性が高いと思います。
任意保険を加えてもコスパは悪くない
付帯保険の充実を目指すと、プラチナカードに年会費相当の優位性がありますが、実際には、万能なプラチナカード がないので、結局、複数枚の様々なカードを保有することになります。
海外旅行に頻繁に行く方以外では、保険メインでプラチナカードを持つ方は少ないと思います。
現在お持ちのゴールドカードやプラチナカードを普段から使いこなして、様々な特典やサービスに満足しているならば、それらのカードが海外旅行の際にも付帯保険も含めて活躍する場面があるというカードこそ保有する喜びがあり、本来のコスパの良いカードになるでしょう。
コロナ禍で海外旅行にゆく機会が減ってきたこともあり、加齢に伴って海外旅行にゆく気が変化するのも事実です。
海外旅行の頻度が少ないならば、既に保有しているカードの付帯保険の積み上げ加算に、任意の海外旅行保険を申し込むのがコスパが良いようにも思えます。
シニア世代ともなると、ご自分のライフスタイルに応じたカードを既に複数枚保有していると思いますし、また断捨離している方も多いと思います。普段使いでご自分の用途やライフスタイルに合ったカードを保有し、海外旅行には任意保険で充実させるのも“あり”だと思います。
海外旅行に行く回数が減ってきた筆者の場合
セディナゴールドカード(VISAかMastercard)
筆者の場合は、すでに複数枚の有料カードを普段使いで活用しているので、追加で、海外旅行保険が付帯するカードを選ぶなら、コスパの良い「セディナゴールドカード」になります。
補償額という観点では、「セディナプラチナカード」が1,000万円なので、「セディナプラチナカード」を持ちたい気が起きてきます。しかし、年会費が33,000円なので悩みます(比較的年会費が安価なプラチナカード ですが)。
「セディナゴールドカード」は、海外キャッシング用のカードとして使えるのも利点です。
年会費
本人会員:6,600円(税込) 家族会員:1,100円(税込)
家族カード | 対象:同居・同姓の家族(高校生を除く18歳以上)の方 |
付帯保険
死亡後遺障害 | 10,000万円(自動付帯:2,000万円)、家族特約1,000万円(自動付帯:1,000万円) |
傷害治療 | 300万円(自動付帯:300万円)、家族特約200万円(自動付帯:200万円) |
疾病治療 | 300万円(自動付帯:300万円)、家族特約200万円(自動付帯:200万円) |
携行品損害 | 50万円(自動付帯:50万円)、家族特約50万円(自動付帯:50万円) |
賠償責任 | 5,000万円(自動付帯:5,000万円)、家族特約2,000万円(自動付帯:2,000万円) |
救援者費用 | 500万円(自動付帯:500万円)、家族特約200万円(自動付帯:200万円) |
航空機遅延保険 | – |
MUFGカード・ゴールドプレステージ
筆者は、MUFGカード・アメックス・プラチナの会員なので、「MUFGカード・ゴールドプレステージ」のVISAかMastercardかJCBのブランドのカードを保有することができます。その場合の年会費が2,200円で、配偶者に1枚無料で発行できます。
デユアルスタイルと呼ばれるこの発行方式でも、付帯保険は自動付帯ですし、補償額は変更ないので、治療費は200万円です。しかも、夫婦で同額の補償が受けられます。
つまり、追加で年会費2,200円の出費で、200万円の補償を加算できます。
セディナゴールドが、夫婦二人で年会費7,700円の出費で300万円の補償なので、コスパ的には、「MUFGカード・ゴールドプレステージ」の方に軍配が上がります。
しかも、万が一の場合には、2種類のMUFGカードでも保険求償の手続きは保険会社が同じなので、面倒な手続きが減って助かります。
カード種類 ゴールドプレステージ | 個人会員 | |
被保険者 | 本会員・家族会員 | 家族特約対象者(※1) |
傷害による死亡・後遺障害 | 最高 5,000万円 | 最高 1,000万円 |
傷害による治療費用限度額 | 200万円 | 200万円 |
疾病による治療費用限度額 | 200万円 | 200万円 |
賠償責任限度額(1事故) | 3,000万円 | 3,000万円 |
携行品損害限度額(※3) (自己負担額:1事故につき3,000円、保険期間中100万円限度) | 1旅行につき 50万円 | 1旅行につき 50万円 |
救援者費用限度額 | 200万円 | 200万円 |
付帯保険は海外旅行保険を十分な補償額にすることが目的
本稿ではゴールドカードを中心に付帯保険を見てきました。
海外旅行中の万が一の場合の補償額は、多ければ多いほど良いというのが通説です。
付帯保険だけで補償額を1,000万円とか2,000万円とかに増額しようと思うと、海外旅行に持ってゆくクレジットカードの枚数が増えてしまい、クレジットカードの安全管理の心配が出てきます。そのため、持って行く枚数を減らしたいと思う人は多いと思います。
本記事で検討してきた付帯保険の優劣やコスパの比較で最も大事なことは、十分な補償を積み上げることにあります。
- 特に高齢の旅行客の事故発生確率が高い
- 海外での医療費や搬送費は、日本のそれらの費用と比べて何倍〜何十倍もかかる
- 金がないと、現地に残っても帰国しても悲惨な状態になる
- 保険が唯一の救済手段
しかし、補償を多くするにはやはり「カネ」次第です。
限られた原資で補償額を増加させる方法の一つとして、既にお持ちのゴールドカードやプラチナカード の付帯保険を無駄にせず、保険が使える状態にして海外に出発することです。
- 自動付帯なら所持して出国しても可
- 利用付帯なら、事前に条件を満たす決済をして出国する
その上で、不十分だと思う部分を、任意保険に頼るのが有効な手だと思います。
本稿で勧めているのは、多くのクレジットカードを持ったり、高額な年会費のカードを新たに増やすことではありません。年金受給世代ともなると、保有するクレジットカードを断捨離しても結構だと思います。
ただ、「何枚も持ってゆくのは面倒だから付帯保険が少ないけどいいや!」「そんなに事故に会わないから少ない補償のままでいいや!」と思って、気軽に出国しないこと、充分な補償の保険にすることを強くお勧めしているのです。
なぜならば、海外旅行に保険に限って言えば、優れた任意保険があるからです。任意保険が最も頼れるからです。
クレジットカードは、そのクレジットカードならではの“代替がない付帯サービスや特典”を目当てに保有して、生活の満足度を上げるものだと思います。
保険を十分な補償にして、何が有っても子供に迷惑をかけずに、快適な海外旅行を楽しみたいものです。
本記事が、筆者と同世代の方にとってお役に立てば幸いです。
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